- 2008-06-29 (日) 14:04
- 哀しい物語
旦那さんが自ら犯した過ちに懺悔し、彼女が最良の方法を望みながら共に涙を流した次の日、旦那さんは相手の元へ今後のことを話し合うため出かけていった。事実を知った日のことはそれなりに覚えているそうだが、この日のことはどうして過ごしていたのかほとんど覚えていないの、と彼女は言う。ただ覚えているのは、その日一日をほぼ泣きながら過ごしたことと、夕方になって警察から電話がかかってきたことぐらいだという。
その電話は旦那さんが乗っていっている車が他者の迷惑になっていることを知らせる電話だったそうだ。連絡してきた警察官は旦那さんに連絡するよう伝えたそうだが、彼女は旦那さんの置かれている状況を予想し連絡は付かないだろうと伝えたという。しかし警察官の方も他者が迷惑を被っているのだからと連絡するよう迫ったそうだ。彼女は渋々それを伝えるため旦那さんに連絡したものの、相手との話し合いの最中のためか案の定連絡が付くわけもなく、その旨を折り返し警察に悲痛な声と共に申し訳なく伝えたそうだ。対応した警察官もそんな彼女の消沈した声を聞いてどうしたものかという声を漏らし、警察の方から連絡してみるという話になったそうだ。暫くして再度警察から連絡があったものの旦那さんに連絡が付かないことを伝えるもので、もう暫く様子を見ることを伝えたそうだ。その後、警察から連絡が来ることはなかったらしい。ただでさえ辛くてたまらない彼女は、この警察とのやりとりによって更にいたたまれない気持ちでいっぱいになってしまったそうだ。
それから暫くして旦那さんから相手の親御さんにお詫びに行く旨のメールを受け取ったそうだが、彼女は返信する気力もなく旦那さんが帰ってくることだけをただひたすら待っていたという。それから旦那さんから電話がかかるまでまた長い時間を待ち、旦那さんからの電話の後、旦那さんが帰宅するまで更に長い時間を過ごしたそうだ。
夜遅くなってから旦那さんの乗った車が帰ってくる音が聞こえると、彼女は家を飛び出し旦那さんの元へ行ったそうだ。車から降りてくる旦那さんに近づき、旦那さんは目に涙をためて彼女を抱きしめたという。彼女は話し合いの結果はどうなったのか尋ねたそうだ。離婚して相手の元に行くことになったのか、不安に思いながら。旦那さんは首を横に振り、離婚しなくてすむと彼女に伝えたそうだ。その後、彼女と旦那さんは家の中に入って、話し合いの顛末を聞いたという。
相手と旦那さんとの話し合いは昼前から夜まで長引いたそうだ。旦那さんは相手に対して、彼女と別れて相手と一緒になることはできないこと、自分としては中絶して欲しいが産みたいというなら産んでも構わない旨を伝えたらしい。相手は産むと言い張っていたものの、相手の親御さんの説得もあって最終的に中絶することを決めたという。彼女としては自分は離婚を望んでいないが旦那さんが望むなら離婚しようと考えていた手前、旦那さんが離婚を望んでないことを知り安心したものの、相手の中絶については複雑な気持ちでいっぱいだったという。しかし、産む・産まないということについては相手と旦那さんとのことであって、旦那さんの妻であっても自分が口を挟むべき立場ではないと彼女は考えたそうだ。
次の日、旦那さんは仕事だったものの体調不良といって休暇を取り、相手の中絶手術を行う病院を探すための付き添いに出かけたそうだ。この日も彼女はただひたすら家で待っていたという。相変わらずショックで何も口には入れられないまま……。
途中、旦那さんから、妊娠期間の関係で手術できる病院を見つけることが出来なかったものの、今日で中絶同意書に判を押す以外に相手と逢う最後の日になったというメールを受け取ったそうだ。彼女は『そっか』とだけ返事を送り、旦那さんと相手が決めたことだからとさほど気にもとめなかったそうだ。私が口を挟むことではない…と。そうしてこの日も夜遅くに旦那さんは帰宅したそうだ。
このたった2日の間で、これまで見たこともないぐらいに旦那さんは憔悴していったそうだ。
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